ハイ!ど~も、バンディーです!!
今回紹介する作品は夕木春央のミステリー小説【方舟】をネタバレ無しで紹介していきたいと思います!!
2022年注目の作品は以前紹介した紺野天龍【神薙虚無最後の事件】だけかと思っていましたがまさかこのタイミングで登場するとは!?楽しみな一冊です!!
映画化希望の衝撃作!?
概要
- 作品名:【方舟】
- 作者:夕木春央
- 発売日:2022年9月8日(単行本)
- 発行所:講談社
あらすじ
9人のうち、死んでもいいのは、ーー死ぬべきなのは誰か?
大学時代の友達と従兄と一緒に山奥の地下建築を訪れた柊一は、偶然出会った三人家族とともに地下建築の中で夜を越すことになった。
翌日の明け方、地震が発生し、扉が岩でふさがれた。さらに地盤に異変が起き、水が流入しはじめた。いずれ地下建築は水没する。
そんな矢先に殺人が起こった。
だれか一人を犠牲にすれば脱出できる。生贄には、その犯人がなるべきだ。ーー犯人以外の全員が、そう思った。タイムリミットまでおよそ1週間。それまでに、僕らは殺人犯を見つけなければならない。
引用:講談社BOOK倶楽部
久しぶりに一気読みした作品!!
今回紹介している夕木春央のミステリー小説【方舟】は久しぶりに一気読みして1日で読み終わった作品でした!普段は2~3日で読むのが多く海外ミステリーは手こずるので5日ぐらいはかかってしまいます。
一気読みしてしまうにはやっぱりそれなりの理由が在るんですね~!話が難解だったり面白くなかったり、読んでいて頭の中にイメージしにくい作品は読むスピードは自然と落ちてしまいます!
それに比べ【方舟】は先が気になる展開とハラハラする要素もあり何と言っても目玉のラストの衝撃が気になって仕方なかったので止め時を見失いました(笑)
ソリッドシチュエーションスリラー作品
今作【方舟】はジャンルで言えば『ソリッドシチュエーションスリラー』に当てはまります。簡単に説明すると:限られた状況下にある人間の極限の状態をスリリングに描いた作品です!
イメージしやすいのは有名な映画で【SAWシリーズ】を思い浮かべて頂ければ分かりやすいと思います!それプラス今作【方舟】はミステリー要素もあるのでてんこ盛りな作品となっております!(笑)
しかもタイムリミットは1週間という限られた時間が作品の良いスパイスとなってるんですね~!!
犯人を見つけて無事脱出出来るのか!?
【方舟】は山奥にひっそりと存在している怪しげな地下建設が舞台になります、大学時代の友人達と主人公的役割の柊一と親戚を含む7人と同じく迷いこんでしまった家族3人合計10人が突然起きた地震のせいでこの地下建設に閉じ込めれるのでした・・・。
合計地下3階建ての怪しげな地下建設は以前宗教団体が使用していた可能性が浮上します、段々と雲行きが怪しくなりワクワクしてきますが、ただでさえ地下3階部分は水没しているのに地震のせいで徐々に水位が上がってきており水没するまでのタイムリミットは1週間しかありません、もちろん携帯等が繋がらないので外部に救助を求めることも出来ないのでした。
そんな矢先に殺人事件が発生してしまいます!!この密室空間で何故殺人は起きたのか?犯人は被害者を除いた9人の中にしかいないのでした。
助かる為の方法が判明しますが、それには誰かが1人残って機械を操作するしかありません、誰が犠牲になるのかは当然犯人しかいないが話はバンディーが考えていたものより斜め上をいく展開でした!だからこそ先が気になり読むのを止めれなかったのです!!
必ず最後まで読む事!
ネタバレになるのであまり詳しくは書きませんが必ず最後まで読んでから今作【方舟】の評価はして欲しいです!タイムリミットがあるミステリー作品で印象に残っているのは阿津川辰海【紅蓮館の殺人】、【蒼海館の殺人】はとても面白かったですね~!しかし、今作【方舟】はひと味違ったタイムリミット作品です!
あとはラストの衝撃を読者のかたがどう感じるかでしょうね~!『ソリッドシチュエーションスリラー』作品で有名な【SAWシリーズ】とどこかある意味で近いものがありました!グロさは無いので安心してください(笑)
冒頭にも書きましたが、やっぱり今作【方舟】は映画化しても十分面白い作品になると思いますし、読んでいて頭の中に映像が浮かんで来るのですが大概そういった作品は『当たり』が多い気がします!
最後に気になった点を書いておきますが、せっかく怪しい宗教団体が使っていた匂わせがあるんだったらもっと深く掘り下げるか、その設定を活かせればまた違った面白さがあると思ったら少し残念でした・・・。
『犯人』の動機やその他色々な点が気になりもっとやりようがあったとは思いますが、それ以外は一気読みするほど楽しみましたのでまだ未読の方は是非とも読んで欲しい一冊です!!
【方舟】
バンディー的オススメ度
★★★★★★★☆☆☆