ハイ!ど〜も、バンディーです!!
今回紹介する作品は恩田陸の【夜果つるところ】をネタバレ無しで紹介していきたいと思います!!
今作【夜果つるところ】はこれ1つでも楽しめる作品ですが、【鈍色幻視行】と併せて読めば更に楽しめます!!
遊郭で起きた惨劇が描かれた幻想的な作品!?

概要
- 作品名:【夜果つるところ】
- 作者:恩田陸
- 発売日:2023年6月26日(単行本)
- 発行所:集英社
あらすじ
遊廓「墜月荘」で暮らす「私」には、三人の母がいる。日がな鳥籠を眺める産みの母・和江。身の回りのことを教えてくれる育ての母・莢子。無表情で帳場に立つ名義上の母・文子。ある時、「私」は館に出入りする男たちの宴会に迷い込む。着流しの笹野、背広を着た子爵、軍服の久我原。なぜか彼らに近しさを感じる「私」。だがそれは、夥しい血が流れる惨劇の始まりで……。
引用:集英社
謎多き作家「飯合梓」によって執筆された、幻の一冊。
『鈍色幻視行』の登場人物たちの心を捉えて離さない、美しくも惨烈な幻想譚。
【鈍色幻視行】も読むべし
今作【夜果つるところ】を紹介する前に関連がある作品【鈍色幻視行】に触れておきます!出来れば両作読んで方が楽しめます!
【鈍色幻視行】は執筆15年の大作でその作中に登場するのが今作【夜果つるところ】です!重要な作品として扱われておりそれが現実世界で読めるんですね〜!
【鈍色幻視行】は角川から発売され、今作【夜果つるところ】は集英社発売されており本のサイズも違う特殊な販売方法が面白いと思いました!
バンディーは【夜果つるところ】を読んでから【鈍色幻視行】を読む予定なのでどんな仕掛けや楽しみが待ってるのかワクワクします!もちろん逆の順番で読んでも問題ないはずです!
主人公の置かれている特殊な状況
今回紹介している作品【夜果つるところ】は主人公の『私』と3人の母が重要な登場人物として出てきます。
この状況だけみれば映画化もされた瀬尾まいこ【そしてバトンは渡された】に似てると個人的に感じましたが内容は全く違いました(笑)
主人公『私』には産みの母親、育ての母親、名義上の母親と母親が3人もいる特殊な状況で育っています。3人同時にいる一体どんな気持ちなのかは全く想像出来ませんね〜。
そして主人公は『特殊な場所』遊郭で暮らしていますが、そこでも基本的にはお客さんに目につかないようにヒッソリと暮らしています。
普通ではない状況にこの先どのような展開を迎えるのか気になります!遊郭を舞台にしたミステリーには三津田信三【幽女の如き怨むもの】があるのでこちらもオススメなのでミステリー好きに方は是非ともチェックしてみて下さい!
スロースターターな作品!?
【夜果つるところ】は途中まで全く状況が理解出来ず、正直に書くとまったく面白くなく普通の作品なのかもと思ってました。
勝手にミステリー小説と思ってたのもありますが、どちらかと言うと『幻想小説』の方が近かったですね〜!舞台の遊郭『墜月荘』と言う名称も『館ミステリー』を連想してしまいましたがこれまた1人で予想してガッカリしただけでした(笑)
ミステリー色は薄いですが、その代わり幻想的なホラー要素の方が強いです!ジャンル分けしにくい作品で『恩田陸作品!』って言うのが1番しっくりくる唯一無二の作品ですね〜!
登場人物や関係性が理解できてくるとだんだんと面白くなってきて、後半になればなるほど面白くなる不思議な作品でした!!なのでバンディーと同じように前作で面白くないと感じても最後まで読んで判断してみて下さい。
一体何が起きたのか!?
今作【夜果つるところ】は時代設定もハッキリしておらず非常に予想がしにくい作品でした!架空の設定か実際の時代設定をしているのかも判断しづらかったですが、何となくは自分自身の中では把握読み進めていきました!
主人公の私も謎に包まれているし、登場人
物達の形も捉えづらい所が幻想的な作品と感じる理由でしたが嫌な感じはなくそれ込みで楽しむ作品ですね〜!
終盤はそれまでと打って変わり物語が動き出すし、ミステリー要素も急に強くなるので驚きました!墜月荘で起きる惨劇等見どころが出始め一体何が起こったのか!?色々考察しがいがある作品でした。
今作【夜果つるところ】は幻想的な作品で万人受けは難しいですが、やっぱり関連する作品【鈍色幻視行】と併せて読むんでこそ真価を発すると思います!!
【夜果つるところ】
バンディー的オススメ度
★★★☆☆☆☆☆☆☆