ハイ!ど~も、バンディーです!!
今回紹介する作品は明神しじまの連作短編小説【あれは子供のための歌】をネタバレ無しで紹介していきたいと思います!!
今作【あれは子供のための歌】が初の単行本でデビュー作!?だと思うので明神しじま作品初めて読みましたが不思議な読後感の作品でした!
ファンタジー色が強い連作短編小説!
概要
- 作品名:【あれは子供のための歌】
- 作者:明神しじま
- 発売日:2022年1月28日(単行本)
- 発行所:東京創元社
あらすじ
八年ぶりに因縁のある旅人と再会した料理人の話、飢饉に苦しむ国を救った商人の話、不思議なナイフで自らの〝影〞を切り離した男の話。一見関係が無さそうな三つのエピソードが並行して語られ、終盤でひとつになるとき、驚愕の真相が浮かび上がる! 大胆な仕掛けと巧みに張り巡らされた伏線で、本格ミステリの謎解きを紡いだ、第七回ミステリーズ!新人賞佳作「商人(あきんど)の空誓文(からせいもん)」。
どんな賭けにも負けない力を得た少女、あらゆる傷を跡形なく消し去る名医……。この世の理に背く力に人生を狂わされる者たちの五つの物語と、その背後で進行する、国の存亡に関わる陰謀。架空の異国を舞台に、本格ミステリの興趣を巧みに織り込んだ、異色のミステリ連作集。
引用:東京創元社
異国が舞台のファンタジーミステリー!?
今回紹介している作品【あれは子供のための歌】は舞台が架空の異国でファンタジー色が強いミステリー作品です!
日本以外が舞台の作品ですが、海外の作家が書いた作品は海外が主に舞台の作品ですが翻訳しているせいもあって非常に読みづらい時がありますが、今作【あれは子供のための歌】の作者明神しじまは日本人なので異国が舞台の作品でも読みやすいので海外小説が苦手な方でも安心して読めると思います!
少し内容がそれますが、海外小説でもアンソニー・ホロヴィッツの【カササギ殺人事件】や【ヨルガオ殺人事件】みたいに傑作ミステリー小説もあるので海外ミステリーに抵抗あるからこれからの作品を読むと印象が変わると思います!
五つの短編で構成されている作品
今回紹介している【あれは子供のための歌】は全5つの短編から構成されている連作短編小説です!連作短編小説好きなバンディーはかなり楽しみな一冊です。
『ミステリーズ!新人賞』佳作の「商人の空誓文」を始め、「あれは子どものための歌」、「対岸の火事」、「ふたたび、初めての恋」、「諸刃の剣」の五つの短編がありますがどれも不思議な読み心地でした!(笑)
短編はそれぞれ別の話ですが主に重要な登場人物は、フェイとカルマとワジがいます。ひとりひとりが魅力的で特に「この世の理に背く願いを叶える」魔女のワジ!中二病的な肩書きが惹かれますね~!!(笑)ただで叶えるのではなく何か対価を支払わないといけないのでその法則を上手く話に組み込んでいるのも良かったです!
ファンタジー+ミステリー
今作【あれは子供のための歌】はミステリー小説と言うよりはファンタジー作品にミステリー要素を加えた小説って言う方がイメージとしたは近いと思います!
本格ミステリーぐらいのミステリー要素を求めると少々ガッカリしてしまうかも知れませんので過度な期待は禁物です!
ただ一つ一つの話にきちりとミステリー要素があるため話にメリハリがあるのは良かったのと5話で今まで登場した4つの話が収束していく所は連作短編小説の良さがしっかりでていたの良かったですね~!ちなみに今さらですがもしまだ『連作短編小説』を読んだ事がない方は入門書としてバンディーは、伊坂幸太郎の【死神の精度】をオススメします!『連作短編小説』の良さが詰まった作品です!!
最後に・・・
今作【あれは子供のための歌】を読んで1番印象に残ったはなしは『商人の空誓文』が良かったですね~!『ミステリーズ!新人賞』佳作なのも納得の出来でした!
話の内容も『自分の影を切り離せるナイフ』と言った不思議アイテムが登場して今まであるようで無かった発想に脱帽でした!
何故か自分の影を切り離した時の姿をバンディーは【王様ランキング】に登場する『カゲ』の姿を最初は想像しながら読んでいました(笑)
今作【あれは子供のための歌】は確かにミステリー要素はあるものそこまで驚かされるミステリー要素ではないので注意が必要なのと、一つ一つの話にも言えますが上手くまとまっている感じがせず違和感が残ったのは残念でした・・・。
今まであまり読んだ事がない作風だったのと不思議な読後感は良かったのでミステリー初心者にオススメの作品です!
【あれは子供のための歌】
バンディー的オススメ度
★★★☆☆☆☆☆☆☆