ハイ！ど～も、バンディーです！！
今回紹介している作品は遠坂八重のミステリー小説【ドールハウスの惨劇】をネタバレ無しで紹介していきたいと思います！！
男子高校生のバディミステリーで、よく聞くありきたりな設定ですが新風を巻きお越しそうな予感がする次世代の作品！？
タイトルの意味が分かった時上手いと思った作品！
概要
- 作品:【ドールハウスの惨劇】
- 作者:遠坂八重
- 発売日:2023年1月13日(単行本)
- 発行所:祥伝社
あらすじ
正義感の強い秀才×美麗の変人
引用:祥伝社
ふたりの高校生探偵が驚愕の事件に挑む！
“学内便利屋”滝蓮司の目の前には、まばゆい輝きを放つ美少女がいた。
藤宮美耶ーー見る者がかしずくほどの圧倒的な美貌とオーラを備える
同級生は、目を伏せたままある依頼を口にする。
それを引き受けたがゆえ、おぞましい事件の幕が開く！
新人賞受賞作！
今作【ドールハウスの惨劇】は『ボイルドエッグズ』新人賞受賞作品です！『ボイルドエッグズ』賞は申し訳ありませんがいまいち知らなかったので調べてみたら万城目学【鴨川ホルモー】が受賞していました。
あまり有名な賞ではなく読む前に少し不安になりましたが、いざ今作【ドールハウスの惨劇】読んでみるとそんな不安が吹き飛ぶくらいの作品だったのでバンディーと同じような不安を抱く方は是非安心して読んでみて下さい！
様々な本の賞があり『本屋大賞』や『メフィス賞』、『推理作家協会賞』『本格的ミステリー大賞』等他にもまだあります。色々な賞から気になる作品を探したり、出会ったりするのも本読みの醍醐味ですね～！
新たなバディミステリー
今作【ドールハウスの惨劇】の主人公は小柄だがイギリス人の血をひくクォーターの滝と整った容姿だが変人な卯月の2人が主人公のバディ青春ミステリーです！
バンディーが読んだ中で高校生の青春ミステリーと言えば米澤穂信の『古典部シリーズ』や【本と鍵の季節シリーズ】織守きょうや【学園の魔王様と村人Aの事件簿】等があります。これらも面白いですが、今作【ドールハウスの惨劇】は次世代のバディミステリーでした。
青春ミステリーの要素や恋愛要素もあり、作品自体が読みやすい文体なのでサクサク読める点は有難いですね～！読みやすさは結構重要な要素だと思ってるのでそれだけでも評価出来ます！
徐々に雲行きが怪しくなる・・・
滝と卯月のふたりは『たこ糸研究会』っという謎の部活に所属していますが、部活と平行して『学内便利屋』として学内の生徒から様々な依頼を受けておりその事務所としてもこの謎の(笑)『たこ糸研究会』の部室を使っています。
そして滝と卯月の主人公ふたり組に続き重要な登場人物として藤宮姉妹がいるのですが、双子で姉の美耶はかなり美貌の持ち主で妹の沙耶は姉に比べて地味ですがかなりの秀才です。この藤宮姉妹に関わる事で事件が発生します。
妹の沙耶と滝と卯月は友人同士で休日に休みに一緒に遊びに行ったり微笑ましい関係で沙耶は滝に淡い恋心を抱いていたりと青春要素を含んだ作品でもあります！しかし、物語後半には以外な事実が判明し前半からの落差に驚かされます！
藤宮姉妹の異常な家庭事情
先ほど紹介した藤宮姉妹ですが、家庭内はかなり異常な教育方針？で父親と離婚して母親は女手一つで美耶と沙耶を育てていきます、豪邸で三人で一緒に暮らしていますがなかなかおかしな状況だということが読み進めていくと読者も気付いていきます！
母親は容姿端麗な姉の美耶には過剰な程に至れり尽くせりの生活を送らせます、対して妹の沙耶にはかなり酷い扱いをしています、唯一勉強の事だけはサポートしてくれますがそれに以外は読んでるこちらが嫌になってくるぐらいでした。
しかし、この母親の過剰な行動と双子の姉妹達の受け取り方が違うのがまた面白く、言うことを聞かなければならず厳しい管理下で暮らす2人からしたら嫌気がさしてきておりこのズレと葛藤の発端になってくるのでした・・・。
タイトルの意味に納得！
今作【ドールハウスの惨劇】は事件が発生してから断然面白くなってきます！探偵役を卯月が助手を滝が担当し二人のやりとりも良かったですが最後まで真相がミステリー部分も良かったです！！
事件の真相予測出来たと思ったらそれより更に隠れた真相があるのには天晴れでしたし、ここまでしっかりしたミステリー小説とは思いませんでした！小さな謎にも意味があり上手く収まったと思います！
作品のタイトルになっている【ドールハウスの惨劇】の意味が分かった時は成る程～！ってなりましたし、シリーズ化が決まってるみたいなのでこの新たなバディミステリーにはこれからも期待したいし早く次作が読みたいですね～！！
【ドールハウスの惨劇】
バンディー的オススメ度
★★★★★★☆☆☆☆