戦後間もない大阪が舞台の警察小説!【インビジブル】ネタバレ無し感想!!

ハイ!ど~も、バンディーです!!

今回紹介する作品は坂上泉の警察小説【インビジブル】を紹介していきます!!エリートと叩き上げの刑事がバディのよくある設定の警察小説と思っていましたが、読み終わったあと続編がすぐに読みたいぐらい傑作の作品でした!!

混沌とした時代の大阪を描いた作品作品

概要

  • 作品名:【インビジブル】
  • 作者:坂上泉
  • 発売日:2020年8月26日(単行本)
  • 発行所:文藝春秋

あらすじ

昭和29年、大阪城付近で政治家秘書が
頭に麻袋を巻かれた刺殺体となって見つかる。

大阪市警視庁が騒然とするなか、
若手の新城は初めての殺人事件捜査に意気込むが、
上層部の思惑により国警から派遣された警察官僚の守屋と組むはめに。

帝大卒のエリートなのに聞き込みもできない守屋に、
中卒叩き上げの新城は厄介者を押し付けられたといら立ちを募らせる――。

引用:文藝春秋

デビュー2作目とは思えない!?末恐ろしい作家

今回紹介する【インビジブル】の作者坂上泉は今作がデビューしてから2作品目なので新人だと思うのですが、読み終わった感想はとても新人とは思えないような作品を書き上げこれから先が楽しみと同時に恐ろしとも感じた作家で非常に次作も楽しみです!

デビュー作【へぼ侍】松本清張賞、日本歴史時代作家協会賞新人賞と受賞しておりデビューから注目されていますが今作【インビジブル】大藪春彦賞と日本推理作家協会賞【長編および連作短編集部門】を両方受賞しており新人離れした作風は賞を受賞しているのも納得の出来だと思います!!

今村昌弘も【屍人荘の殺人】でデビューし、数々のミステリーランキングで1位を獲得し【魔眼の匣の殺人】【兇人邸の殺人】でも評価の高い作品を発表しているので坂上泉もこれから今村昌弘の様に階段を駆け上がりトップの作家入りも近いのではないでしょうか!?

戦後間もない大阪が舞台(1954年)

今作【インビジブル】戦後間もない1954年の大阪が舞台の作品であり、エリートと叩き上げがコンビの作品でもあるのですが、既視感がある設定ですがまた違った面白さがありました!

時代設定も2020年代では無いので当然スマホなどの便利な道具は一切登場しませんが、1954年当時の情景が目に浮かぶぐらい描写がしっかりされており、大阪弁も違和感なく使われているのでとても晩ディー自身身近に感じましたね地名なども生活県内にあるのでとてもイメージしやすく読めました!

今の体制になる直前の警察の話

昔に実際あった『大阪市警視庁』という組織の中で奮闘する刑事たちを描いた作品でもありますが、今では『警視庁』と言えば東京を思い浮かべますが、昔は実際に 『大阪市警視庁』 があったのも今作で初めて知ったので大変勉強にもなりましたね~(笑)

そんな警察の組織も戦前戦後で大きく変わっていき、やはり派閥や争い等が当然あり、キャリアやノンキャリアの確執もあったでしょう、そんな動乱の時の大阪の話で大阪の警察にも大きくスポットが当たっており、今の体制の警察の組織になるまでのお話でもありました!!

連続殺人の行方は・・・

今作【インビジブル】は史実に基づく作品とあると同時にもちろん警察ミステリーなので当然事件が起こらなければ話にならない訳ですが(笑)、連続殺人が起り被害者は皆頭に麻袋を被った状態で発見されています。その謎を解明していくのですが、各章に分かれて話が進んで行くのですが毎回各章の始まりに誰か分からない登場人物の回想が挟まっていくのですが、最初は全く何の話か分からなかったのですが、連続殺人と関係があるのか無いのか全く分かりませんでした!

現場の捜査員の熱量や各関係者とのやり取り、派閥争いや勝手に上の思惑に振り回される下の人間等いつの時代にも起きていたのだな~と感じ、その描き方が見事なので飽きる事無く読み切る事が出来ました!そして物語冒頭に出てくる『ルンぺ』今の時代なら『ホームレス』の人達も登場し戦後の混沌としていた情景が浮かんできましたし、この『ルンぺ』重要なキーポイントでもあります!

登場人物が魅力的!

【インビジブル】は登場人物が全員魅力的で、元憲兵だった上司や戦犯であった人物嫌味な上司、出来の悪い上司、飲んだくれの父親等非常に読んでいて飽きなかったですがやはり一番は主人公の若手の刑事の新城とエリートの守屋とのコンビが最高に良かったです!

昭和生まれの何を考えているか分からないと言われる新人の刑事の新城と帝大卒のエリートですが聞き込みもできない守屋、最初は反発していきますが、物語が経つにつれお互いの事を理解しあえるようになり最後には目で見えない絆が生まれたように思えてしまうぐらいお互い成長しあえてる姿よ読んで想像していると激アツですが、定番の設定とも言えますが、本作の事件や謎の中に上手く落とし込んでいるので既視感があってもしかりオリジナリティが出ていました!

やっぱり単純ですが男だったらこういった泥臭い展開もアツく思えてしまうですね~(笑)このコンビはもしも続編があるのならばずっと観てみたいですね!

警察小説はいい!!

やっぱり【インビジブル】を読んで警察小説は改めて面白いな~!と再認識しました。今作を読んでいて思ったのは、【地の底のヤマ】【隠蔽捜査シリーズ】を思い浮かべてしまいましたね!どちらも最高の警察小説なんですが、その両作品の良い所をミックスした感じがしました!

【インビジブル】 はまた新たな傑作警察小説が産まれたと読み終わって実感しました!最後の事件の締め方はモヤっとして賛否両論あるかもしれませんがあんな終わり方があってもいいのかな!とバンディーは思いました!是非とも次回作が気になる末恐ろしい作家坂上泉【インビジブル】でした!!

【インビジブル】

バンディー的オススメ度

★★★★★★★★★☆

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