ハイ!ど~も、バンディーです!!
今回紹介する作品は米澤穂信の歴史ミステリー!【黒牢城】ネタバレ無しで紹介していきます!!
年末恒例のミステリーランキング本が登場してますが、いや~やはり米澤穂信は強かったですね!今回は余談で最後にバンディーが好きな総合格闘技で少し例えながら紹介していきたいと思います(笑)
歴史小説をここまで面白いミステリーにするのか・・・
概要
- 作品名:【黒牢城】
- 作者:米澤穂信
- 発売日:2021年6月2日(単行本)
- 発行所:角川
あらすじ
本能寺の変より四年前、天正六年の冬。織田信長に叛旗を翻して有岡城に立て籠った荒木村重は、城内で起きる難事件に翻弄される。動揺する人心を落ち着かせるため、村重は、土牢の囚人にして織田方の軍師・黒田官兵衛に謎を解くよう求めた。事件の裏には何が潜むのか。戦と推理の果てに村重は、官兵衛は何を企む。
引用:角川
ミステリーランキング本軒並み1位の圧倒的作品!!
今回紹介する作品【黒牢城】は何と『このミステリーがすごい! 2022年版』・『週刊文春ミステリーベスト 10』・『ミステリが読みたい! 2022年版』・『2022本格ミステリ・ベスト10』の有名な4大ミステリーランキング本ですべて1位を獲得した化け物のような作品です!!4大ミステリーランキングで4冠は史上初のようです!
しかも4冠したのでも凄いのに何と第12回山田風太郎賞も受賞しています!賞を獲った作品等は面白いから獲得している訳で一つの目安にはなると思いますが、個人によって好みは分かれるのであくまで参考程度に気にしていますがそれでもこれだけ賞を獲得した作品は期待せずにはいられないですね!!
以前バンディーのブログでも紹介した辻真先【たかが殺人じゃないか. 昭和24年の推理小説】や今村昌弘【屍人荘の殺人】も賞を多く獲得して驚きましたが今回【黒牢城】はそれ以上の衝撃でした。
歴史ミステリーは避けていたが考え方が変わった!
今作【黒牢城】は1578年の時代の出来事を描いていますが、そんな時代の出来事は学校の授業で習うレベルで現実味がなくまさに歴史のお話で今作も歴史×ミステリーとなっています、以前紹介した伊吹亜門の【雨と短銃】や【刀と傘】も同じく歴史ミステリーで1860年代を描いておりバンディーはそれまで苦手だった歴史小説の面白さを今作で教えて貰たったのですが、【黒牢城】は 【雨と短銃】や【刀と傘】の年代の前の先の作品で不安でしたが読み終わった後は全くの杞憂でさらに歴史小説が好きになりましたね~!!
歴史に詳しくない人でも楽しめた作品!
今作【黒牢城】の主人公は荒木村重とほぼもう一人の主人公と言っても過言では無い黒田官兵衛が出てきます!すいません、勉強不足で荒木村重の名は今作で初めて知りましたが、黒田官兵衛は以前テレビドラマで【軍師 官兵衛】が放送していて岡田准一が演じていたな~ぐらいしか知識はありませんでしたが、そんなバンディーでも十分楽しめましたがある程度予備知識あった方がより楽しめると感じました・・・。今さらながら【軍師 官兵衛】を観ておけば良かったと後悔してます!
以前紹介した伊吹亜門の【短銃と雨】もそうでしたが実際に起こった史実とフィクションを上手く融合させ読んでいる読者も『本当にそうなのかも!?』って思ってしまう程で、その時代にリアルタイムに生きてないからこそ色々考えて考察する事でワクワクしロマンを感じますよね~!?
有岡城での一年を描いた連作短編小説
今作【黒牢城】はバンディー勝手に長編小説って思い込んでいたのですが、いざ読んでみたら連作短編小説でした!歴史小説なんで読むの大変だろうな~って思っていたのでうれしい!?誤算でした(笑)
プロローグにあたる『因』っていう章から始まり本編が4章あり最後はエピローグの『果』で終わります!黒田官兵衛が村重に有岡城に捕らえられてからの一年間程の出来事が描かれています!しかも1年間を通して村重を取り巻く環境の変化が手に取るように分かっていくのは読んでいて辛くなるほど様々な感情が湧きおこりました・・・
一章一章の出来は良くただのミステリーに終わる事はなくしっかり歴史の要素を取り込んでおりやはり米澤穂信はただ者ではないと改めて痛感しました!!
当時は戦が当たり前の世の中で、その中でのしきたりやルールは当然現在では考えれない事でも当たり前であった事とそれらの設定を上手く活かして飽きさせる事なく読者を惹き付ける力があるのは凄いと思いましたし、主要な4大ミステリーランキング本で1位を獲得したのも納得ですね!!
一章一章に驚きのオチもありますし、作品全体を通しての驚愕の真相?企み?が判明した時さらにバンディーに衝撃が走りました!歴史ミステリーと思って侮るなかれ!読み終わった後余韻に浸りながらバンディーは実際の史実を調べ照らし合わせていました!
ただ文章は現在の文章ではなく昔言葉って言うですかね?そう言った文章が慣れていない人は慣れるまで時間はかかりますが分からない言葉は調べながら読んでいったらいつの間にか慣れて最後まで読破しましたが、読み初めは大変かも知れませんね!!
米澤穂信は総合格闘家!?
本文冒頭にも書きましたがここからは格闘家好きなバンディー的目線で米澤穂信の事を簡単ですが書いていこうと思います!そもそもなんでミステリー界の総合格闘家って書いたかと言いますと米澤穂信はオールラウンダー(何でもできる)なんですね~!
詳しく書くと格闘技でもボクシングならパンチのみの打撃、キックボクシングならパンチと蹴りの打撃、レスリングなら打撃無しのレスリング技術、柔術なら絞め技等の極め技がありそれぞれ各ジャンルは違いますし勿論ルールも違います!しかし、総合格闘技は打撃も寝技もありのまさに危険な攻撃以外は何でもありの格闘技です、総合格闘家は打撃、テイクダウン能力、極める技術全て出来ないといけません!
前起きが長くなりましたが(笑)まさに米澤穂信はミステリー界の総合格闘家なんです!何がかと言うと・・・
- 打撃:その名の通りどんでん返しや謎が判明した時の衝撃は凄まじい物がありますね!作品ー【儚い羊たちの晩餐】、【満願】
- 組技:様々な角度状態からも絞め技を極めて来るバリエーションの多さ!歴史小説やファンタジー小説等の幅の広さ!作品ー【折れた竜骨】、【黒牢城】
- フットワーク:敵を翻弄する動きの軽さ!青春小説や本格ミステリー、短編小説や長編小説等の読者を翻弄する作風!作品ー【インシテミル】、【氷菓】、【本と鍵の季節】
上記に書いた通り米澤穂信は何でも出来き(幅広い作風)おまけに強い(ミステリーランキング1位常連)なのでバンディーは勝手に総合格闘家と呼ばせてもらいました!米澤穂信は日本の総合格闘家で例えると日本人で世界で戦えている総合格闘家堀口恭司です!!(笑)いつか世界を驚かせる作品が出てくる事を期待しています!!
【黒牢城】
バンディー的オススメ度
★★★★★★★★★☆