新たなジャンル?オゾミスとは!?小説【スイート・マイホーム】ネタバレ無し感想!!

ハイ!ど~も、バンディーです!!

今回紹介する小説は神津凛子【スイート・マイホーム】を紹介していきます!『イヤミス』を超える『オゾミス』とは一体・・・!?

新しく建てたマイホームに住み始めてから起こる異変の正体とは!?

概要

  • 作品名:【スイート・マイホーム】
  • 作者:神津凛子
  • 発売日:2019年1月12日(単行本)
  •             :2021年6月15日(文庫本)
  • 発行所:講談社

あらすじ

長野の冬は長く厳しい。スポーツインストラクターの賢二は、一軒のモデルハウスに心を奪われる。「まほうの家」という売り文句がついたその家は、たった1台のエアコンで家中を同じ温度で暖めることができた。寒がりの妻と娘のためにも、真剣に購入を考え始める賢二だったが、実家のことが気にかかる。年老いた母と、引きこもりの兄。二人を古い実家に残し、新しい家を買っていいものか。意を決して母に相談するが、意外にもすんなり納得してくれた。

「いつも監視されているから、隠しておくのも大変なんだ」

わけがわからない兄の言動は気になるものの、賢二は家を建てる決心をする。

1年半後、新居は完成し、新しい家族も生まれた賢二は幸せの絶頂にいた。ところが、その家に引っ越した直後から奇妙な現象が起こり始める。我が家を凝視したまま動かない友人の子ども。赤ん坊の瞳に映るおそろしい影。地下室で何かに捕まり泣き叫ぶ娘――。想像を絶する恐怖の連鎖は、賢二の不倫相手など屋外へと波及していき、ついに関係者の一人が怪死を遂げる。

ひたひたと迫り来る悪夢が、賢二たち家族の心を蝕んでいく……。

引用:講談社BOOK倶楽部

イヤミスとオゾミス

イヤミス作品は割りと最近も良く聞くジャンルですね!

イヤミスとは:その名の通り嫌な気分になる作品の事

以前バンディーが紹介した作品の中でもっとも有名な作品はやはり湊かなえ【告白】ですね~!確かに読み終わったあと嫌な気持ちになりました(笑)

他にも貫井徳郎【愚行録】京極夏彦【死ねばいいのに】また別の嫌な気持ちになったのは我孫子武丸【殺戮にいたる病】はかなり描写が過激で人を選ぶ作品なので読む時はご注意を!

確かにイヤミスは強烈な読後感を残すので記憶には残りますが読んでいてかなり精神が疲れるので毎回イヤミスを読みたいとは思いませんが(笑)

ではオゾミスとは一体何なのか?今作【スイート・マイホーム】はどのような読後感が待ち受けるのか・・・

理想のマイホームで起こる異変

今作【スイート・マイホーム】は長野で幸せな4人家族(父・母・幼い娘と妹)が寒い冬場も快適に過ごせる『まほうの家』(マイホーム)を購入して住み始めてから様々異変が起こります始めます!

家に遊びに来た友人の子供が様子がおかしくなり『おばけがいる』と言い出し、自分の子供の瞳に映る不気味な影や主人公賢二の職場の友人も家に遊びに来たが様子がおかしくなりすぐに帰り出す始末等々様々な不気味な出来事が起こります。

モデルルームの会社の人間からも不気味な事を言って家族を惑わせ、次第に家の外でも事件が起き始め幽霊の仕業か呪いなのか?それとも人的な脅威が迫っているのか?読んでいバンディー自身も登場人物と同じ様に考えながら読み進めて行きました。家の問題と同時に賢二の実家にも何か重大な問題があるように描かれ、実家とも疎遠になり帰るのも心の底から嫌がっておりその理由の一つに実の兄の事があるのでした・・・

兄弟の切っても切れない絆

賢二の兄は総合失調症を抱えており、昔は優しく弟思いでしたが今では家では暴れ意味不明な言動を繰り返しており、実家に帰った際には賢二を家の押し入れ『思い出させてやる』と意味が分からない事を言いながら無理やり入れる等の行動を起こしていました。

時折見せる昔の時みたいに穏やかな表情を見せたする兄の状態も気になりました、作中にバンディーが心に引っかかるやり取りがあり、総合失調症に対して『本人は今の現状で満足しているのに周りの人間はそう思わず、以前のような普通の状態に戻るまでが完治と考えている』若干バンディーなりに簡素化して書きましたが、周りの人がダメにしていることがあるって事に気づきかなり響きましたね!バンディー自身も思い当たる事があったので考え方を改めさせられました!!

兄弟関係が上手くいっていないのですが、物語に兄弟の中に隠された真実が判明した時はグッとくるものがありました!オゾミスって言われる部分よりバンディーはここが一番気に入りました!!

最後に待ち受ける賛否両論の結末

問題のオゾミスの部分は最後の最後で訪れますが、バンディー的には期待していた分あまり衝撃は来なかったです・・・途中で真相に気付いてしまったのもあるのと今まで様々なイヤミスを読んできてて免疫がついたんでしょうね(笑)

ただ最後の衝撃の部分はバンディー的にはおぞましいというよりは嫌悪感の方が強かったです!あんな描写がありななら何でも有りになるし、もっと違う表現方法でおぞましさを表すのが作家の力だと思います!!こんな感想書く時点で作者の意図にまんまとハマっているのかもしれませんね(笑)

人によっては嫌悪感をいだくと思いますが、ミステリー初心者の方には衝撃が訪れる作品になっています!

今作【スイート・マイホーム】よりは貴志祐介【黒い家】小池真理子【墓地を見おろす家】の方が身体の芯からおぞましさを感じれると思いました!!

【スイート・マイホーム】

バンディー的オススメ度

★★☆☆☆☆☆☆☆☆

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