ハイ!ど~も、バンディーです!!
以前紹介した【このミステリーがすごいの楽しみ方】にも書きましたが、見事!本年度2020年このミス1位作品に選ばれた 辻真先【たかが殺人じゃないか~昭和24年の推理小説~】以下【たかが殺人じゃないか】を紹介していきます!!
史上最高齢88歳での受賞!しかも三冠!!
概要
- 作品:【たかが殺人じゃないか~昭和24年の推理小説~】
- 著者:辻真先
- 発売日:2020年5月29日(単行本)
- 発行所:東京創元社
あらすじ
昭和24年、ミステリ作家を目指しているカツ丼こと風早勝利は、名古屋市内の新制高校3年生になった。旧制中学卒業後の、たった一年だけの男女共学の高校生活。
そんな中、顧問の勧めで勝利たち推理小説研究会は、映画研究会と合同で一泊旅行を計画する。顧問と男女生徒五名で湯谷温泉へ、修学旅行代わりの小旅行だった──。
そこで巻き込まれた密室殺人事件。さらに夏休み最終日の夜、キティ台風が襲来する中で起きた廃墟での首切り殺人事件! 二つの不可解な事件に遭遇した勝利たちは果たして……。
引用:東京創元社
88歳でミステリーランキング1位獲得!!
ミステリーランキング1位を獲得するのでも凄いのに88歳での受賞には驚きました!!
辻真先の作品は以前、牧薩次名義の【完全恋愛】(このミスランキング3位)でした。
読んだのが約10年ほど前なので内容はあまり覚えてないのですが(笑)、辻真先の名前は今でも覚えていました(当時でも78歳ぐらいですかね~)
御年88歳になっても現役で作品を送り出しているのも凄いですし、ミステリーランキング1位を獲ってしまうとは・・・もはやレジェンドですね!!
歳をとればとるほど頭は固くなるし考えも凝り固まってしまうと勝手に思い込んでいましたが、辻真先はそうではなく柔軟に作品に取り組んでいった結果が今回の3冠獲得に繋がったのだと思います!!
やっぱり【何事も続ける事の大切さ】を教えられた気がします!!
ミステリーランキング3冠!!
88歳史上最高齢での受賞も凄いですが、主なミステリーランキング3冠を達成したのにはさらに驚かされました!!!
バンディーが知っている限りでは3冠を達成したのは以前紹介した、今村昌弘【屍人荘の殺人】と米澤穂信【満願】【王とサーカス】ですね!
今村昌弘は新人で受賞!米澤穂信は二年連続3冠を達成!とこちらも凄いですね(笑)!!
そこに御年88歳での受賞の辻真先ですからねぇ!次に3冠を達成するのは言った誰でしょうね!?
もしかしたら来年現れるかもしれないし、ずっと現れないかもしれませんね・・・
そういった部分も毎年楽しみにしてミステリーランキングの発表を待ちわびていきます!!
昭和24年の推理小説
【たかが殺人じゃないか】は昭和シリーズ物第二弾で、前作【深夜の博覧会~昭和12年の探偵小説~】があります、バンディーは前作を読まずに今作を読みましたが全く問題は無かったので未読の方はご安心を!!
ただ前作の登場キャラクターも登場するので前作を読んだ方がより深くは楽しめるのかなとは思いました!!
更なる続編は【昭和36年の本格小説】って言うサブタイトルと勝手に想像し【たかが殺人じゃないか】のキャラクターも登場すると勝手に予想しています(笑)
昭和が舞台だがすんなり読めた!
肝心の内容は昭和の物語、特に昭和24年(1949年)戦争が終わった5年後が舞台なので難しい言葉があったり読みにくいかと思いましたが案外すんなり読めたので安心しました!!
思い返せば三津田信三の【首なきの如き祟るもの】の舞台は昭和より前だったので無駄な心配でした(笑)
どんでん返しが待ちわびているのではなくしっかりした文体で読ませますし、主人公学生たちの青春物語でもあります。
しかし、事件が起っってからは謎の解明もそうですし、ミステリーでよくある『読者への挑戦状』も今作では『読者への質問状』になっています、思わず笑ってしましましたが(笑)
世も終わった後にもう一度冒頭を読み返した時に何故か切ない気持ちになりました・・・・
派手さは無いですがしっかり心まで伝わる作品でした、続編があるなら早く読みたいです!!(その前に前作【深夜の博覧会】を読みます!!)
三冠達成したのには理由がある!!
【たかが殺人じゃないか~昭和24年の推理小説~】
バンディー的オススメ度
★★★★★★★☆☆☆