ハイ！ど～も、バンディーです！！
今回紹介する作品は城山真一の連作短編ミステリー小説【看守の流儀】をネタバレ無しで紹介していきたいと思います！！
城山真一初作品でした、いつもはガッカリすることが多い『このミス大賞シリーズ』作品ですが今作【看守の流儀】は楽しめましたね～！！
数少ない刑務所が舞台のミステリー作品！！
概要
- 作品名:【看守の流儀】
- 作者:城山真一
- 発売日:2019年12月9日(単行本)
- :2022年1月8日(文庫本)
- 発行所:宝島社
あらすじ
刑務所、そこはシャバ以上に濃厚な人間関係が渦巻く、更生の最後の砦――。
石川県の加賀刑務所を舞台に、刑務官と受刑者たちの織り成す五つの事件。
仮出所した模範囚の失踪（「ヨンピン」）、暴力団から足を洗う“Gとれ”中に起きた入試問題流出事件（「Gとれ」）、受刑者の健康診断記録とレントゲンフィルムの消失（「レッドゾーン」）など、刑務官たちの矜持と葛藤がぶつかり合う連作ミステリー。
引用:宝島社
特殊な場所、刑務所が舞台の作品
今回紹介している城山真一【看守の流儀】は数少ない刑務所が舞台の連作短編ミステリー小説です！！
今まで読んだ事がある刑務所が舞台の作品では鳥飼否宇の【死と砂時計】こちらは海外の監獄が舞台の作品で色々と衝撃をうけました！
『本格ミステリー大賞』を受賞しており、今作【看守の流儀】と同じ刑務所が舞台の連作短編ミステリーですがまた毛並みが違うので機会があれば読む比べてみて下さい！
全５話楽しめる
今作【看守の流儀】は全５話の連作短編小説で舞台は加賀刑務所内で事件はほとんど起こります。
登場人物もほとんど共通する人物達が出てきますが、1話1話話の語り手が代わるのは今作では成功しています、その中でも毎話登場するのが上級刑務官の火石司でこの人物が重要な役割を担ってるんですね～！！
毎話事件が起こりますが最後には火石がいつの間にか謎を解決してしまいます、しかも火石はエリートで顔には理由は判明していないが目立つ傷があり余計に異質なキャラにうつります、しかし、だからと言って火石が嫌なキャラクターでは無くとらえどころのない人物だが非常に魅力的なキャラクターなのです。
火石だけではなく話ごとに刑務所内の各部署からその話ごとに主人公が変わります、各部署の内情や軋轢などが垣間見えますし、その話の登場人物が違う話でもちょい役で登場していて作品を通して繋がっている感じが良かったで。
そして『火石マジック』と言われる手法でたちどころに解決してしまい、バンディーは木村拓哉主演で実写化された長岡弘樹【教場】シリーズの主人公風間を思い浮かべました、警察学校教官と刑務官違うようでどこか似ていてずっと風間が頭に浮かんだまま読んでいました(笑)
定番な伏線だが騙された・・・
今回紹介している【看守の流儀】は先ほども書いた通り毎話最後には驚きの真相が判明さしますが、それが5回訪れるから贅沢ですね～！
個人的には最後の話『お礼参り』が良かったです、最後には今までの全体を通した伏線が回収されるので久しぶりに騙されました！トリック自体は冷静に考えたらありきたりですが、上手く今の時代の情報を組み込んでいるのでなかなか見抜けないのではないでしょうか！？
毎回話の冒頭には有名人の受刑者三上順太郎の獄中の手記が添えられており、これがいいアクセントになっているので必見です！そして、この三上が裏の主人公と言っても過言ではないですね～。
続編も気になる！
今回紹介した【看守の流儀】は刑務所という特殊な場所が舞台だし、伏線とどんでん返しが上手く活きた作品でした！
話も面白く火石のキャラクターも良かったので続編の【看守の信念】も読みたくなりましたね～！まだ今作を読んで無い方は是非とも読んで騙されて下さい！
【看守の流儀】
バンディー的オススメ度
★★★★★★★☆☆☆