ハイ!ど~も、バンディーです!!
今回紹介する作品は石持浅海のミステリー小説【風神館の殺人】をネタバレ無しで紹介していきたいと思います!!
今作はタイトルが気になって読んだ作品でしたが、タイトルの大切さを改めて思いましたね~!!
復讐するもの達の中に裏切り者はいるのか!?
概要
- 作品名:【風神館の殺人】(文庫本)
- :【崖の上で踊る】(単行本)
- 作者:石持浅海
- 発売日:2018年10月18日(単行本)
- :2022年5月9日(文庫本)
- 発行所:PHP研究所
あらすじ
高原の保養施設「風神館」に集まった十人の男女。彼らの目的は、自分たちを不幸に陥れた企業の幹部三名に、死を以って償わせること。計画どおり一人目を殺害したあとに、彼らが目にしたのは、仲間の一人の変わり果てた姿だった。誰かが裏切ったのか!? 仲間の死を警察に通報すれば、復讐計画が頓挫してしまう。外部との連絡が遮断された館で、皆が疑心暗鬼にかられる中、さらに仲間が殺されて……。猜疑と信頼が交錯する密室ミステリの秀作。
引用:PHP研究所
石持浅海作品
バンディーは石持作品は今作【風神館の殺人】が初めてではなく今までに【扉は閉ざされたまま】と【殺し屋、やってます。】は読みました。
【殺し屋、やってます。】は殺し屋が主人公の作品で伊坂幸太郎の【AX】も殺し屋が主人公でしたが2つとも違った面白さがあります、今は色々な種類の殺し屋が主人公の作品があるんですね~。
【扉は閉ざされたまま】は『このミステリーがすごい!』と『本格ミステリーベスト10』でそれぞれ2位と高い評価を得ており作者の代表作と言っても過言ではないです、内容は倒叙ミステリーで独特な作風でした!
石持作品はよく似た作品は無く1つ1つそれぞれ色がきちんとあるイメージで今作【風神館の殺人】は一体どんな作品なのでしょうか!?
なぜ復讐する方が殺される・・・
今回紹介する作品【風神館の殺人】はフウジンブレードという会社の欠陥商品によって様々な被害を被った人達が集まり復讐を達成する話の筈でした・・・。
復讐するためにフウジンブレードが所有する『風神館』に集まり関係者を1名実際に殺害し終わった所から話は始まります、これからメインターゲットのフウジンブレードの専務と社長を殺す為の作戦を練り、実行当日までは『風神館』で待機するはずでしたが事件が起こります。
同じ復讐仲間だったはずの男性が首の後ろにナイフが突き刺さった状態で殺されているのでした、元フウジンブレードの社員だったから狙われたのか?それでもこのまま残ったメンバーで復讐を成し遂げると誓い合いました!
設定として面白いのが集まった人達は復讐者なのに反対に殺されてしまうってのがいいですね!普通は奪うほうなのに。
次々と仲間がいなくなる
最初の被害が出てから復讐するはずの人達が反対に次々と殺されていきます、俗にいう連続殺人事件ですただ、設定の妙ですでに集まった復讐者達はすでに1人殺してしまってるので警察に通報する事が出来ないんですね~!
通報すれば調べられて自分達が捕まってしまいますからね、犯人はそういった心理的要因も上手く利用しながらまた1人また1人と次々と殺していくのでした・・・。
残ったメンバーからしたら何故殺されなければいかないのか?もしかしたらメンバーの中にフウジンブレード側の人間がスパイとして入り込んでおり復讐を阻止したのか?とか色々と疑心暗鬼に陥りメンバー達はバラバラになっていくのでした。
一体犯人は誰?
【風神館の殺人】ってタイトルなんで綾辻行人の【十角館の殺人】みたいな感じなのかと思いましたが残念ながらそういった本格ミステリー要素は薄いのでご注意を!
それでも『風神館』で起こる事件は一体誰が犯人なのかも気になりますし、本当に裏切り者もいるのか?ド派手なトリックがない代わりに丁寧に登場人物達のやり取りは描かれるのでスカスカではなかったです。
心理的要因でクローズドサークルになってるのも良かったですが、スカスカではないし丁寧に描かれるとは書きましたがやっぱり楽しくは無いんですね~、先は気になりますが大きな山場もないので物足りないのも事実です。
今作【風神館の殺人】の最大の功績はバンディー的には文庫化に伴い行われたタイトルの変更ですね~!単行本の時の【崖の上で踊る】よりは遥かによく出来たタイトルでついつい手に取ってしまう人は多いのではないでしょうか?人が気になってしまうタイトルのお陰で売上は単行本の時よりも良いのではないでしょうか!?
【風神館の殺人】
バンディー的オススメ度
★★★☆☆☆☆☆☆☆