ハイ!ど~も、バンディーです!!
今回紹介する作品は阿泉来堂の【ナキメサマ】をネタバレ無しで紹介していきたいと思います!!
角川ホラー文庫から出版しており、良作なホラー作品が多いので今回も期待できそうですね~!!
こういう作品を待ってました!!
概要
- 作品名:【ナキメサマ】
- 作者:阿泉来堂
- 発売日:2020年12月24日(文庫本)
- 発行所:角川
あらすじ
高校時代の初恋の相手・小夜子のルームメイトが、突然自宅に訪ねてきた。
音信不通になった小夜子を一緒に探して欲しいと言われ、倉坂尚人は
彼女の故郷、北海道・稲守村に向かう。
しかし彼女はとある儀式の巫女に選ばれすぐには会えないと言う。
しばらく村に滞在することになった尚人達は、神社を徘徊する異様な人影と遭遇。
更に人間業とは思えぬほど破壊された死体が次々と発見され……。
大どんでん返しの最恐ホラー、誕生!
引用:角川
デビュー作とは思えない出来映え!
今回紹介する【ナキメサマ】は『横溝正史ミステリ&ホラー大賞〈読者賞〉』を受賞した作品なんですが、さらに驚くべきは今作が阿泉来堂のデビュー作となっています!!
【ナキメサマ】を読み終わって感じたのはデビュー作以上の完成度だった事です!ホラーとミステリー要素両方ともしっかり味わえガッカリすることはありませんでした!しかし、やはりデビュー作なので爪が甘かった部分もありましたが・・・。
バンディーは阿泉来堂作品読むの今作【ナキメサマ】で2作品目なんですが、最初に読んだのが同じくホラーミステリーの【贋物霊媒師 櫛備十三のうろんな除霊譚】でした!こちらはホラーよりはミステリー要素の方が強い連作短編小説で読み終わった時には阿泉来堂ファンになりました!なので今作【ナキメサマ】にはかなり期待して読みました!
ありきたりな設定だが・・・
今作【ナキメサマ】は人里離れた村に伝わる伝承や怪異を扱っていますが、よく聞くありきたりな設定で不安を覚えましたが、実際に読んでみると全く杞憂に終わりました!
ありきたりな設定だからこそ読みやすかったと思いますし、これが難解な設定や村での風習、儀式があれば反対に読みづらく苦痛に感じたかもしれないので、今作【ナキメサマ】は割りとライトな作品なので色々な方が読みやすい作品です!
現代が舞台で同じく角川ホラー文庫から出版されている、澤村伊智【予言の島】と何処か似た雰囲気があるのでこちらもどんでん返し要素があるので是非読んでみてはいかがでしょうか!?
三津田信三イズムを受け継ぐ!?
ホラー×ミステリーと言えばバンディーの中で真っ先に思い浮かぶのは、三津田信三で特に【首無きの如き祟るもの】は衝撃的で今でもベスト3にはいる作品なので、まだ読んだことない方は是非とも読んで頂きたいですね~!
三津田作品の刀城言耶シリーズは一応全部読んでいますが、しっかりホラーミステリーが安定して味わえる数少ない作家の1人で、ホラーとミステリーを融合させた先駆者だと思ってます!
ただ主な舞台が戦前戦後の昭和10~30年代と現代に比べたら古いのと民俗学が取り入れてるのでちょっと読みづらいのが難点ですが・・・。
それに比べたら阿泉来堂【ナキメサマ】は現代が舞台なので読みやすいので、話が気に入ったら三津田作品チャレンジしてみたらいいと思います!!
どんでん返し要素は素晴らしかったが・・・
今回紹介した【ナキメサマ】はホラーミステリー作品で公式でもどんでん返しと大々的に宣伝されていて、確かに驚かされる事間違いないですが、バンディー個人的に残念な事がありました。
怪異や儀式や様々な謎が終盤に解明していく所は爽快でしたが、バンディーはなんだったら最序盤で今作【ナキメサマ】の重要なトリックを見抜いてしまったので驚きが半減してしまいました・・・。
それ以外にもどんでん返し要素があったのでまだ救いがありました!今まで読んでいて感じた景色が一変し、トリックが判ってから読み返してもまた違った印象をうけるのでもう一回読み返したくなりました!
デビュー作なのでミスリードの忍ばせ方がまだ詰めが甘かったですが、 それ以外は凄く良くできた作品で続編が読みたくなりました!!
【ナキメサマ】
バンディー的オススメ度
★★★★★★★☆☆☆