日本ミステリー文学大賞新人賞を受賞したクセが強い作品!?【暗黒残酷監獄】ネタバレ無し感想!!

ハイ!ど~も、バンディーです!!

今回紹介する作品は日本ミステリー文学大賞新人賞を受賞した城戸喜由【暗黒残酷監獄】をネタバレ無しで紹介していきます!

メモに書かれた『この家に悪魔がいる』の真相とは!?

概要

  • 作品名:【暗黒残酷監獄】
  • 作品名:城戸喜由
  • 発売日:2020年2月20日(単行本)
  • 発行所:光文社

あらすじ

同級生の女子から絶えず言い寄られ、人妻との不倫に暗い愉しみを見いだし、友人は皆無の高校生・清家椿太郎(せいけちゅんたろう)。ある日、姉の御鍬(みくわ)が十字架に磔となって死んだ。彼女が遺した「この家には悪魔がいる」というメモの真意を探るべく、椿太郎は家族の身辺調査を始める。明らかとなるのは数多の秘密。父は誘拐事件に関わり、新聞で事故死と報道された母は存命中、自殺した兄は不可解な小説を書いていた。そして、椿太郎が辿り着く残酷な真実とは。

引用:光文社

姉の死から様々な出来事が巻き起こる!

今作【暗黒残酷監獄】は主人公椿太郎の家族構成は母、父、姉の4人家族(そこに亡くなったを含めたら5人家族)ですが、その姉が死に『この家族に悪魔がいる』の謎のメモを発見します!

もちろん死んだ姉が残したメモなのでもちろん椿太郎を含めた家族の事を指しているはずで一体家族の誰が『悪魔』なのか第1の謎が浮かびあがります。

他にも姉は誰かに殺されたのか?家族の中にいる『悪魔』は誰なのか?調査していく内に家族が抱えている闇が徐々に判明していき様々な謎が浮かび上がってくるのです!

家族の過去の謎

主人公の椿太郎が家族の中の『悪魔』を探す内にまず家族の事を調べ始めるのですが、そこで思いもよらない事が分かり始めます!

  • 幼少期の時の父の誘拐事件
  • 高校生の時の母の交通事故
  • 死んだ兄が遺した小説

姉の死から様々な出来事が起こり読んでいるこっちは一体どんな真相が判明するのか楽しみにしながら読み進めていきました!

全ての謎が判明した時に待ち受けるものは・・・

先ほど提示した謎が解決していくごとに物語は多く動き、意外な繋がりや真相が判明していきますが一番最後には椿太郎には一体どんな真相が待ち受けるのか?

【暗黒残酷監獄】の作者城戸喜由は今作で日本ミステリー文学大賞新人賞を受賞し『このミス』にもランクインしいたので気になった作品でした、読んでみて色々と驚かしてくれる作品でしたが、残念なところもありました・・・

残念なところ

今作【暗黒残酷監獄】デビュー作なので粗削りなので残念なところがあるのは仕方がないですが、それでもどうしても気になった所を参考までに書いておきます!

まず主人公の椿太郎が特にそうですがキャラクターが掴みどころがなく読んでいてイラつく事があると思います!そういった部分がいいのかと思いますが今回に限っては失敗でマイナスです。

たまに椿太郎が会話の途中で『ラララ』とか話すのですが、意味があればいいのですが、全く意味もなく不快なだけでした(笑)こういった部分が好き嫌いが分かれると思います。

後は実在の固有名詞が出て来て、以前紹介した【N】【雷神】『道尾秀介』【ラッシュライフ】【死神の精度】『伊坂幸太郎』等々他にはゲスの極み乙女。KEYTALK等の曲名を事件椿太郎が聴いている描写があるのですが『わざわざアーティスト名出す意味あんの!?』と思っちゃいました!意味が無いのに固有名詞を出すのはリスクが高いですね何年後かに読んだ時古くさく感じます。

その点ではショートショートの名手星新一は基本的には時代感を感じさせない書き方するので何十年経っても楽しめるんだと思います!

最後は辛辣な感想になってしまいましたが、今作【暗黒残酷監獄】はデビュー作と考えれば上出来だと思いますしどうしても同じくデビュー作の今村昌弘【屍人荘の殺人】が良すぎた為比べてしまいますが、今後の城戸喜由の作品に注目ですね!

【暗黒残酷監獄】

バンディー的オススメ度

★★★☆☆☆☆☆☆☆

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