ハイ!ど~も、バンディーです!!
今回は西村健の警察ミステリー小説【地の底のヤマ】を紹介していきたいと思います!
前回も紹介した【慟哭】も警察ミステリーの要素ありましたが、今回紹介する【地の底のヤマ】はかなり骨太の作品です!
最高の警察小説でもあり冒険小説でもある
概要
- 作品名:【地の底のヤマ】
- 作者:西村健
- 発行日:2011年12月20日(単行本)
- :2014年11月14日(文庫本)
- 発行所:講談社
あらすじ
呑んだ、愛した、闘った!
引用:講談社BOOK倶楽部
九州大牟田・三池炭鉱。故郷を深く愛する一人の警官の人生を軸に、昭和三十五年から現在に至る、熱き男たちの生き様を描ききる。
これを読まずに日本の戦後は語れない――
作者の西村健の作品は今作で初めて知ったのですが、今作【地の底のヤマ】で
第30回日本冒険小説協会大賞(国内部門)・第33回吉川英治文学新人賞受賞を受賞しています。
以前にも日本冒険小説協会大賞を何度も受賞していて、冒険小説には定評がある作家です。
バンディー出来事感想
結論から述べますと・・・・・
【地の底のヤマ】はバンディーが今まで読んできた小説の中でも五本の指の中に入る作品です!
ここまでの作品はなかなか巡り会えないと思います!是非未読の方には読んでもらいたい!!
バンディー自身物語の記憶が薄れた頃に無性に読みたくなり、合計3回は読み返しました。
1回読んだ小説読み返すことはあまり無いのですが、3回読み返した事にバンディー自身驚きで、多分これから先も読み返してしまう作品でしょうね~!
かなりベタ褒めになってしまいましたが、詳しく紹介していきます。
読むには覚悟がいる!?
【地の底のヤマ】主人公猿渡鉄男の半生を描いた小説でもあります。
バンディーが読んだのは単行本ですが、全四章に分かれています。さらに1ページ2段に分かれて書き込まれています!!
総ページ数も単行本は866ページですが、1ページ2段に分かれて書かれているので、普通の小説の約1600ページ分位はあるのではないでしょうか!?
こう書いてしまうとハードルが高く感じるかもしれませんが、安心して下さい!
バンディーもかなりの覚悟を持って挑んだのでしたが、物語に夢中になり866ページという長さを感じさせない作品でした!
最後は読み終わるのが嫌で、途中で読むのを止めようかと思ったほどです(笑)
・物語の構成
全4章から構成される今作【地の底のヤマ】をかんたんに章ごとに説明します。
◎1章:鉄男(24歳)が駆け出しの頃の物語。
派出所勤務の時に起こった事件を安曇と共に捜査して成長していく。
◎2章:鉄男(31歳)が捜査一課時代の物語。
捜査一課のエースとして活躍するが、自分の中の刑事としての葛藤と決断が描かれている。
◎3章:鉄男(39歳)駐在所時代の物語。
大きな事件が起こらない場所で、気がおける住人達との交流を育んでいくなかで1件の事件がきっかけで・・・
◎4章:鉄男(59歳)密漁機動取締隊としての物語。
密漁機動取締隊の事件を追う傍ら、鉄男にとって忘れられない事件を再び調べる事によって驚愕の真実が・・・
約35年間に渡る壮大な鉄男の半生を通して描かれる福岡大牟田を舞台にした物語
派手なトリックやどんでん返し等はないのですが、各章にはそれぞれ事件が起こり鉄男は関わっていくことになります。
それとは別に全部の章を通しての大きな謎もあり、鉄男自身の過去、同じく警察官だった亡き父の実態は・・・・
死ぬまでに【地の底のヤマ】出会えて本当に良かったと思えた作品です!
方言の大牟田弁が最初はなかなか分かり辛く大変と思いますが、最後の方は多分日常でも知らない内に口ずさんでしますくらいに気にならなくなります(笑)
かなりの長編になりますが、未読の方は是非手に取って読んでもらいたいです!
読み終わった後必ず心に残る作品になっているでしょう!
【地の底のヤマ】
バンディー的オススメ度
★★★★★★★★★★(満点!!)