ハイ!ど〜も、バンディーです!!
今回紹介する作品は矢樹純の小説【血腐れ】をネタバレ無しで紹介していきたいと思います!!
タイトルからして不穏な空気が漂ってますね〜(笑)短編小説でサクサク読めたのが救いでした!
ホラー×ミステリー=イヤミスの出来上がり!?

概要
- 作品名:【血腐れ】
- 作者:矢樹純
- 発売日:2024年10月29日(文庫本)
- 発行所:新潮社
あらすじ
亡き夫に唇を触られたと語り出した義妹(「魂疫(たまえやみ)」)。縁切り神社で行われる“儀式”(表題作)。忌まわしき伝承を持つ鐘が鳴るとき(「声失(こわう)せ」)。原因不明の熱に苦しむ息子に付き添う私に近づいてきた女(「影祓(かげはら)え」)。身近な者の災難や死が切り裂いた日常。煉獄の扉を開くのは、無念を抱(いだ)く冷たい死者か、あなたの傍らで熱を放つ家族か。禁忌を踏みこえた先に見える真相。
引用:新潮社
短編小説
今回紹介している【血腐れ】は先ほども書いた通り、全6編から構成されています。
どれも個性的なタイトルばかりですが、字面だけで恐ろしいさが伝わってきそうです(笑)
タイトルを紹介しておきます!
- 魂 疫(たまえやみ)
- 血腐れ(ちぐされ)
- 骨 煤(ほねずす)
- 爪穢し(つめけがし)
- 声失せ(こわうせ)
- 影祓え(かげはらえ)
以上の6編です!
どうです!?恐ろしいタイトルですね~!
久しぶりに秀逸で内容にピッタリな作品に出会いました。
今作【血腐れ】が短編小説で良かったと思います、長編小説なら心が持たなかったかも!?
ホラー×ミステリーを上手く活かした作品
全編を通して怪異なのか?人の怖さなのか?どちらが原因か分からない嫌な感じがずっと続く短編小説です。
冒頭に書いた通りこれが長編小説だったら心が持ちません(笑)
1章ごとに終わる短編小説だから切り替えて読めるから良かった!ただひとつひとつの切れ味は鋭い・・・。
読んでいるとホラーなのか?人間の怖さなのか分からないところがいい!両方の怖さが味わえしっかりオチをつけてるのはお見事です!
読み終わって考察が捗る話もあり、バンディーはそういう話が好きなので刺さりましたね〜!
今作【血腐れ】はホラーミステリーの作品の時に毎回書いてますが(笑)三津田信三の【首無の如き祟るもの】の要素な本格ミステリー色が強い作品では無く、以前紹介した貴志祐介【さかさ星】のようなホラーミステリーに近かったです!
オススメの話
最後にバンディーが今作【血腐れ】を読んで面白かった話を書いておきますので、良ければ参考にしてみて下さい!
まず1つ目は『爪穢し』です、こちらタイトル通り爪にまつわるお話で、主人公の妹に頼まれネイルを購入したが、そのネイルが思いも寄らない災いを呼ぶ!?
主人公の仕事のパートが意外に好きでした、最後のオチもバッチリ!
お次は『声失せ』、こちらはウェブライターの主人公が会社の社長でもある叔父と一緒に祖父の所に訪れます。
仕事上のトラブルの話と祖父の寺での奇妙な言い伝えが上手く活かされ、1番ミステリー色が強く好きなお話でした!
いかがでしょうか?少しは興味を抱いてくれましたか?
他の4つの話もきっと気に入る方もいるはずです!?
ただ確かにオチもしっかりあるが話に波があるのと、盛り上がりきれてない点もあるのでそこは残念でしたね〜!
今作が気に入った方は同じく矢樹純の【夫の骨】も気にいるかも!?
【血腐れ】
バンディー的オススメ度
★★★☆☆☆☆☆☆☆
