道尾作品初期のどんでん返しはやっぱりいい!?【ソロモンの犬】ネタバレ無し感想!!

ハイ!ど~も、バンディーです!!

今回紹介する作品はバンディーが好きな作家の1人道尾秀介の青春ミステリー【ソロモンの犬】をネタバレ無しで紹介していきたいと思います!!

青春どんでん返しミステリー!?

概要

  • 作品名:【ソロモンの犬】
  • 作者:道尾秀介
  • 発売日:2007年8月8日(単行本)
  •             :2010年3月10日(文庫本)
  • 発行所:文藝春秋

あらすじ

飼い犬の引き起こした事故で死んだ少年、だが本当は……。悲しみの連鎖は驚きの真相へ。道尾ファン必読の傑作青春ミステリー

引用:文藝春秋

どんでん返しの名手

2004年にデビューした道尾秀介ですが【向日葵の咲かない夏】【ラットマン】【シャドウ】【カラスの親指】等に初期作品はどんでん返しが見事な作品が多いのです!そして今作【ソロモンの犬】も同時期に出た作品なので素敵などんでん返しを期待してしまうんですね~!!

バンディーの中では2004年~2008年は道尾秀介と伊坂幸太郎の2強感がつよいイメージでした作風は違えど両者ともどんでん返しで驚かせてくれていました!伊坂幸太郎作品は色々面白い作品ありますが、バンディー的には【ラッシュライフ】がオススメです!

青春ミステリー

【向日葵の咲かない夏】の時主人公は小学生でしたが、今作【ソロモンの犬】では主人公秋内は大学生で仲間達も同じ大学の学生です!なので仲間内のやり取りや秋内が智佳に対する恋心や友情等皆さんも1度は体験したであろう青春時代を思い出させてくれる青春ミステリーとなっています。

秋内の祖父と一緒にしたBBQや秋内の自転車でのメッセンジャー的なバイトなど何気ない描写ややり取りの中に伏線が張られていたりして青春小説でありながら上手にミステリーに仕上がってるのはさすが道尾秀介だと思いました!!

上手くまとまった作品

今作【ソロモンの犬】連続殺人や猟奇的な事件は起こらないミステリー作品となっており比較的ミステリーに馴染みがないかたにも楽しめる作品となっています!

どんでん返しミステリー等を好んで読む方は物足りなく感じるかも知れませんが、読者へのミスリードや伏線の回収もきちんとされているので読み終わった後はモヤモヤした気持ちはない筈です!

突拍子もないトリックは無いため、唖然とすることはありませんが、今作【ソロモンの犬】は上手くまとまった作品だと言えます。タイトルの『ソロモンの犬』からも判るとおり『犬』が重要な役割を担っていますし、『ソロモンの犬』というタイトルの意味にも納得出来ました!

中でも今作で登場する秋内が通う大学の助教授間宮は動物生態学に詳しくそれがいかされるのですが、それよりもキャラがいいんですね~!おとぼけキャラのようでしっかり探偵役をこなすギャップもまと良かったです!!

道尾初期作品

冒頭にも書きましたが今作【ソロモンの犬】はどんでん返しが印象的な初期作品なんですが、ある時を境に道尾作品はどんでん返しが控えめになる時期があります。

しかし、その間に【月と蟹】直木賞を受賞するんですね~!スゴい事ですよ!そして【いけない。】以降はまたミステリー色が強くなりどんでん返しも復活しそれだけではなく新たな試みを作品に取り入れながら常に進化していってます!

【雷神】【N】等新たな代表作になるような作品を産み出しているので毎回次回作が楽しみな作家の1人です!!

【ソロモンの犬】

バンディー的オススメ度

★★★★★☆☆☆☆☆

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