デビュー作とは思えない完成度!?【叫びと祈り】ネタバレ無し感想!!

ハイ!ど~も、バンディーです!!

今回紹介する作品は梓崎優のデビュー作小説【叫びと祈り】を紹介していきます!!

【叫びと祈り】は梓崎優のデビュー作連作短編集です、作品冒頭の『砂漠を走る船の道』で新人賞を受賞しておりとても新人作家のデビュー作とは思えない出来映えと評価の作品です!!

異国の地での出来事を描いた作品

概要

  • 作品名:【叫びと祈り】
  • 作者:梓崎優
  • 発売日:2010年2月24日(単行本)
  •             :2013年11月29日(文庫本)
  • 発行所:東京創元社

あらすじ

砂漠を行くキャラバンを襲った連続殺人、スペインの風車の丘で繰り広げられる推理合戦、ロシアの修道院で勃発した列聖を巡る悲劇……ひとりの青年が世界各国で遭遇する、数々の異様な謎。

引用:東京創元社

デビュー作がミステリーランキング上位に食い込む!

今作【叫びと祈り】は先ほども書きましたが、作者梓崎優のデビュー作で新人とは思えない完成度の作品です!

発売された年の数々のミステリーランキングでは軒並み高い順位でランクインしています!!「本格ミステリ・ベスト10」と「週刊文春ミステリーベスト10」では第2位を獲得し、「このミステリーがすごい!」では第3位とこの順位だけでも今作【叫びと祈り】の評価の高さが窺えますね!

【叫びと祈り】は連作短編集

今作【叫びと祈り】連作短編で主人公は何ヵ国の言葉を話せる斉木が主人公で、彼が異国の地で体験し関わった出来事が話されていくのですが、その1つ1つの内容がホワイトダニット「何故犯行を行ったのか?」が柱としてあります!

全5章で構成されていてそのうちの4章のお話しが最終章に繋がっていくのですが、それまでの独立した話を読んでおく事で最終章が活きてきます!

バンディーは連作短編が好きで、それぞれの話が最終的に繋がっていく様は快感を覚えるほどですね~(笑)以前紹介した伊坂幸太郎の【死神の精度】や天祢涼【葬式組曲】、乙一【GOTH リストカット事件】、七河迦南【七つの海を照らす星】等がありますがどれも連作短編集の良さが出ている作品なので是非こちらの作品達も1度は読んで頂きたいですね~!!

派手さは無いが堅実な作品

今作【叫びって祈り】は大きなどんでん返しがある訳ではないですが、1話1度しっかり読ませる作りになっています!

トリックや犯人に焦点を当てた作品は多いですが、今作は ホワイトダニット「何故犯行を行ったのか?」 が大きなポイントとなっています、そうする事により海外が舞台の作品なのでその土地に関係する様々な事が密接に関わってきます、すごく上手く活用できているように思えました、バンディーは今まで ホワイトダニットはあまり意識してどちらか言うとあまり好きな方では無かったですが今作で考え方を改める事に致します(笑)

冒頭の新人賞を獲得した『砂漠を走る船の道』よりもバンディーは第4章の『叫び』の方がインパクトがあり犯人のとんでもない犯行の動機に驚きました!

【叫びと祈り】は異国の地が舞台になっているのでその土地土地の風習や文化、宗教感が大きく関わってくるので日本が舞台の作品とはひと味違った読み応えがある作品です!!

ただ海外の小説や海外が舞台の作品に苦手や抵抗感がある方は馴染めないかもしれませんね~、バンディー自身も海外の小説未だに苦手なんでなかなか読み進めるのが大変でした(笑)

若干納得いかないお話しもありましたが、全体的に新人作家のデビュー作とは出来映えは凄いと思いましたね~!!

他にも新人作家のデビュー作で驚いたのは今村昌弘【屍人荘の殺人】は各ミステリーランキングを総なめした驚異の作品なのでこちらの作品も是非1度チェックしてみて下さい!

【叫びと祈り】

バンディー的オススメ度

★★★★★☆☆☆☆☆

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